ビジネス2016年3月21日

家族経営で得られるメリット

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家族といえども個を主張する欧米と和を重んじる日本との違いのためか、日本には世界の国よりも家族経営からスタートして、一流会社に成長した会社がたくさん存在しています。例えば、トヨタ自動車、キヤノン、スズキ、カシオ計算機、大日本印刷、サントリー、大正製薬、イオンなどの会社は家族経営からスタートした会社です。現在は家族経営の小規模な企業でも、家族経営の持つメリットを最大限に活かし、デメリットを抑えることで大きく飛躍できる可能性があります。

■メリット1 家族経営は意思決定が早い

現代は経営を取り巻く技術革新や消費者の好み、社会・経済などの変化のスピードが速くなっています。変化に対して感度を高くして素早い対応をしないければ時代の波に乗り遅れ、その結果消費者に支持されなくなり競合会社に負けてしまうという可能性があります。多くの会社が意思決定の遅れで経営へのダメージを受けています。会社に資金的な体力があれば持ちこたえられますが、会社規模が小さければ意思決定の遅れは致命的なダメージとなります。

その点家族経営の場合は一般的に会社に対する愛着や経営に対する家族の価値観、経営手法に対する考え方などが近いため、迅速な意思決定が可能となります。一方、第三者が経営に参画している場合は経営判断に対する意見が分かれることが多く、意見の調整に時間がかかってしまうリスクがあります。
ただし、意思決定を早くすることは重要ですが、価値観が多様化している現代では家族の全員が同じ価値観では誤った意思決定になる可能性があります。家族の中でも多様な価値観を持ち寄って意見を出すことが重要と言えるでしょう。

■メリット2 会社の売上が厳しいときなどに厳しい対策ができる

経営が安定して盤石の経営ができている会社でも、長く存続しているとその間に一度や二度は経営難を経験します。そのような事態になったとき、家族経営であれば家族全員が一丸となって会社の立て直しに携わることが可能です。一時的に給与を大幅に減少させる、あるいは労働基準法に抵触してしまうような厳しい状況に陥ってしまっても、家族ならではの絆で立ち向かうことが出来るのです。

このように危機に対して心を1つにして立ち向かえることは大きなメリットです。特に経営課題が明確になればその課題に対して全員が同じ方向を向いた対策を行うことが可能になるなど、経営難の際だけでなく常にこのメリットを活かすことで会社として大きく成長できます。

■メリット3 序列が出来上がっているのでまとまりやすい

家族経営では意思の疎通がやすい上に、多くの家族経営の会社は創業者に事業運営のノウハウや人脈などのパワーがあり、そのもとにピラミッド階層ができて意思統一ができやすい特徴があります。

そのため、たとえ家族間で意見が割れても、強いリーダシップのもと社員全員がしっかりとまとまり、経営の進むべき方向がブレないという大きなメリットがあります。
その一方で、創業者のリーダーシップや事業ノウハウに依存しすぎると時代の変化に対応できないリスクも生じます。多様な価値観を取り入れるバランス感覚を持つことも大切です。

家族経営は意思決定が速く、同じ方向性でフットワークが軽く動けるという点が最大のメリットと言えます。
家族経営にも、人事が甘くなりがちなこと、第三者の意見を取り入れず行う意思決定で経営判断が甘くなってしまう可能性があること、創業者などトップへの過度な依存で業界を取り巻く環境への対応が遅れることなどデメリットは存在しますが、同じ家族であっても価値観によって違うであろう意見をしっかりと取り入れ、メリットを最大限に活かして柔軟な経営を行うことで長く愛される会社を目指しましょう。

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