ビジネス2016年6月23日

アイデアを新規事業として具体化する

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新規事業を企画するとき、何もないところから発想しなければならないという思い込みに縛られている人がいます。しかし、現在手がけている既存事業の周辺に、新しい事業のアイデアが転がっていることがあります。事業を拡大するときには、本業の周辺から始めた方が実現性も高くなります。新規事業のアイデアの出し方から具体化までの流れを紹介します。

新規事業のアイデアは身近なところにある。

ヒット商品の多くは、誰もが考えていながら実現していなかった盲点のような製品です。また、お客様の困ったことや何気ない一言に、新規事業のヒントが隠されていることがあります。
新規事業は斬新でなければいけない、という思い込みを捨てましょう。あまりにも斬新すぎる製品やサービスは事業として成立しません。お客様のニーズがないからです。
たとえば、バッグやベルトなどの革製品を販売していたとします。ある日、お店に年季の入ったバッグを持ったお客様が現われ、新しいバッグを購入いただきました。その時に「うーん、このバッグを捨てるのはもったいないな」と呟いたとします。聞き逃してしまいがちですが、この一言に新規事業のヒントが隠されています。というのは、古いバッグの革を再利用して、スマートフォンケースのような小物を作る新規事業の可能性があるからです。
ビジネス形態でいえば単なるリフォーム・リメイクです。しかし、お客様の大事にしていた製品を別の形で再利用する上に、資源を大切に扱う自然保護としても社会的意義があります。

アイデアをブラッシュアップする。

古い革製品のリフォーム・リメイクという事業が浮かんだら、そのアイデアをブラッシュアップしてきます。
まずは、市場の分析と競合企業の把握です。革製品のリフォームは、多くの店舗で展開しています。しかし、修理に特化しているため、新製品の販売とリフォームを同時に行なっている店は少ないのではないでしょうか。そこで「新しい革製のバッグをご購入時に古いバッグをお持ちいただければ、格安でリフォームします」という事業にブラッシュアップします。新製品購入の付加価値サービスとして位置付けます。
さらに名入れのサービスを追加したり、スマートフォンケースだけでなくペンケースなど製品化の幅を広げたり、アイデアを膨らませます。
アイデアを出すときは、情報カードや付箋を使って、思いつくままにアイデアを書き留める方法があります。
古くからKJ法と呼ばれていた発想法ですが、複数のアイデアを出せるだけ出した後、グループ化していきます。異なったアイデアを組み合わせることで、さらに新しいビジネスが生まれる可能性があります。

事業計画書にまとめて具体化する。

続いて事業計画として現実的なレベルで検討します。
内製化するのであれば、修理作業できるスペース、職人の採用、ミシンなど機材の購入が必要になります。設備投資や経費を算出します。
リフォームの専門会社と提携することも考えられます。このときは、提携会社に支払う費用や条件などを詰めていきます。
価格の決定も重要です。月次あるいは1年間の売上目標を決め、設備投資など経費と売上から損益分岐を検討します。広告、チラシなどの販売促進活動や、雑誌に取り上げてもらうPR、SNSを使った口コミなど宣伝も必要になります。
その他、ターゲットとなる顧客層も考察します。若い人よりもシニアの需要が考えられます。価格の設定によっては、富裕層を狙うことも可能です。サービスのネーミングやロゴなども考えておきます。実現化するときには、デザイナーに発注します。
事業計画書が書き上がった後で資金調達を行います。馴染みのお客様などにヒアリングを行い、事業の可能性を打診してもよいでしょう。

まとめ

新規事業を難しく考えることはありません。日々の仕事の中にある潜在ニーズを発見してください。そのニーズをきっかけにアイデアを膨らませて、事業化していくことがポイントです。