ビジネス2016年6月23日

ピラミッド型?ネットワーク型?これからの会社組織のあり方は?

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「ピラミッド型組織」や「ネットワーク型組織」という言葉を目にされたことがあると思います。一般に、これからの会社組織のあり方は「ネットワーク型組織」であるべき、という論調が多いのですが、本当にそうでしょうか。それぞれの特徴と、組織のあり方を検討します。

ピラミッド型組織とは

ピラミッド型組織は、その名の通りピラミッドの階層構造を持つ組織です。社長の下に部長、部長の下に課長、課長の下に係長、係長の下に平社員と、下に行くほど人数が増えてピラミッド型をつくります。組織規模が大きくなるほど中間管理職が増えることも特徴です。
指揮命令は上から下へと降りてくる上意下達型組織で、中間管理職は指揮命令のパイプ役を果たし、現場はそれを忠実に実行する軍隊に代表されます。
指揮命令系統が明確であるピラミッド型組織には、会社組織の方向性をコントロールしやすいという特徴があります。また、現場の仕事が細分化されているために、作業効率性や特定領域のスキルを高めやすいこともメリットです。かつて、日本の製造業はこのピラミッド型組織で世界を席巻しました。
このような中央集権的なピラミッド型組織は、特に創業期の小規模な会社や優れたカリスマ経営者が引っ張っていくような会社に向いています。創業期や新規事業への参入時など、ビジネスにドライブをかける必要があるときに効果的な組織形態です。
しかし、一人に権力が集中するために現場で問題が起きた時に迅速な対応ができない上、トップに何かがあった時には会社組織そのものの維持が難しくなります。また、どんなカリスマ経営者といえども、会社の隅々まで把握することは難しいため、規模が大きな組織には向きません。

ネットワーク型組織とは

ネットワーク型組織では、中央集権的なピラミッド型組織と異なり、強力な権限を持ったリーダーは存在しません。リーダーの指揮命令権は弱く、各部署や個人は基本的には独立しています。この独立した部署や個人が、必要な時に目的に応じて、従来の部署別や時には企業という枠も超えて連携したりチームを作ったりします。現場に権限が委譲されており、チームの作成や、計画、実行までを現場レベルで自律的に行う組織です。
グループウェアやチャットソフトを代表するようなITを使ったコミュニケーションツールが発展してきたことから、このような会社組織が実現できるようになりました。
現場に権限が委譲されているネットワーク型組織では、状況に応じた柔軟な対応を迅速に取ることができ、権力の集中による問題はありません。一人のリーダーに頼らないため、3人寄れば文殊の知恵的に多様なアイデアも出てきやすくなります。そのため、変化の多いビジネス環境に適した組織だと言われています。
とはいえ、特に中小企業では、自律的に行動できる能力あるスタッフは限られており、権限の委譲は簡単なことではありません。また、ゆるいつながりであるが故に、責任や権限の所在が明確でなく、会社全体が危機に陥った時に空中分解してしまう可能性もあります。

ピラミッド型とネットワーク型の融合

このようにビラミッド型の会社組織とネットワーク型の会社組織にはどちらにも一長一短があります。
経営学者ジョン・コッタ―は著書「ジョン・P・コッタ― 実行する組織」の中で「今のピラミッド型組織を維持したまま新しいネットワーク型組織を導入した、デュアルシステムが最適である」としています。
これまでもピラミッド型組織とネットワーク型組織の長所を組み合わせる方法は検討・実現されてきました。ネットワーク型組織の特徴である権限移譲をピラミッド型組織に適用し、部門ごとに権限委譲したカンパニー制組織や、本来の職務とは別に特定の目的の達成のために部門横断的に編成されるプロジェクト型組織など様々あります。
例えば、トヨタでは、ピラミッド型の組織を維持しつつ「BR(BusinessReform)組織」と呼ぶ期間限定の部門横断チームを編成しており、このBR組織で世界初のハイブリッド自動車「プリウス」の開発を行いました。このように、先進企業では、常に最適な組織形態を模索しています。

まとめ

ピラミッド型組織、ネットワーク型組織のどちらにもメリットやデメリットがあり、両者の長所を組み合わせていくことが求められます。しかし、その組み合わせ方法は様々あり、経営者の資質やスタッフのスキル、ビジネスステージなどに応じて最適な組織のあり方を探し続けることが求められます。

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