ビジネス2016年9月27日

家族経営の会社で実現可能な節税

KF146

会社は、毎年発生した利益に対して税金を納める義務があります。
せっかく売上が伸びても、大幅に税金を取られてしまうと、手元に残る金額が少なくなってしまいます。

今回は、家族経営の会社でどのように節税(合法的な方法で税額を減らす事)を行う事ができるか、を考えて行きたいと思います

専従者控除を利用した節税

一般的に、会社が従業員に払う給与は経費として扱われますが、家族経営の個人事業主が家族に支払う給与は原則として経費とは認められません。

しかし、従業員が下記の条件を満たす場合、専従者控除という名目で、家族へ支払った給与が経費として認められ、税金が減ります。

1. 個人事業主と生計を一つにして暮らしている配偶者や親、祖父母、子供である

2. その年の12月31日現在で、年齢が15歳以上(学生は原則不可)である

3. 1年間で6カ月以上はその事業に従事している

白色申告の場合、専従者控除を受ける際の手続きは特に必要はありませんが、控除できる額には上限が設けられています。

青色申告の場合は、税務署に届出書を提出する必要があり、届出書に記載すれば、記載した金額が税額控除の対象となります。

専従者控除を利用すると、配偶者控除等が受けられなくなり、場合によっては、支払う税額が増加してしまう可能性があります。そのため、どの程度の金額を専従者控除の対象とするかを、下記の事項を考慮しつつ計算する必要があります。

・専従者が配偶者の場合、年間38万円の配偶者控除が受けられなくなる

・専従者の年間給与が114万4000円以上だと、所得税と住民税を払う必要がある

・専従者への給与支払いにより事業者税がどれくらい減るのか

家族経営において、単純に配偶者を筆頭とした家族を従業員にし、“節税が得られるか”ということにはならない場合もあるので、注意が必要です。

役員報酬を複数人に分散する事による節税

家族経営の事業主が役員報酬を受け取ると、所得税、住民税、社会保険料がかかります。
しかし、今まで1人が受け取っていた役員報酬を、複数人に分散して支払うとどうなるでしょうか?

同じ金額の報酬を複数人で受け取ると、基礎控除 x 人数分の金額が非課税となります。
さらに、日本の税率は累進課税であるため、報酬を複数人に分配して、1人当たりの年間報酬を少なくした方が、トータルでの税額は低く抑える事ができます。

また、将来の年金受取額が増えるケースもあります。
例えば、現在、事業主1人が報酬を受け取り、1人で年金保険料を払っていた場合、奥さんに役員報酬を分散して奥さん名義で年金に加入すると、2人の合計の年金受給額は増加します。

そのほかの経費で節税

個人事業主には、費用を払う際に会社の経費とすると税金を減らす事ができるため、“どのような場合に会社の経費に計上できるのか”をあらかじめ把握しておく事が重要です。

1. 自宅を事務所として使う場合:例えば自宅のローンの支払利息や住宅保険料、減価償却費等が年間400万円かかり、半分のスペースを事務所として使用している場合は、200万円を経費に計上できます。
 この際、個人の不動産所得が200万円増加しますが、費用が200万円発生する事から、不動産所得に対する税金は発生しません。

2. 交際費を経費とする場合:資本金が1億円以下の法人の場合、年間800万円までは交際費を計上し、経費として控除する事ができます。

3. 社用車の費用を経費とする場合:自動車を会社名義で購入すると、車両の減価償却費、自動車保険料、ローンの利息、自動車に対する税金、等の自動車関連費用を会社の経費とする事ができます。
 ただし、社用で使っている事が条件ですので、社員の自宅に常時駐車している場合等は社用車として認められません。

まとめ

いかがでしょうか?

節税には、さまざまなやり方があります。

税理士に相談しても良いのですが、上記に説明した事は、基本的な事項ですので、全体的な税の仕組みを理解しておくと良いでしょう。
仕組みを理解する事により、損をせず、合法的に税金を減らす事ができます。

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