人材の最適配置に向けたアプローチとは

JQ096

日々の業務をスムーズに回していくためにも、無駄な人件費を抑えて利益率を向上させるためにも、事業を拡張していくためにも、人材の最適配置は欠かせません。では、どうすれば最適な人材配置ができるのでしょうか。人材の最適配置を考えるためのアプローチを紹介します。

ステップ1:ボトムアップでの課題とあるべき姿の策定

最適配置の検討のため、まずは現在の業務について部署もしくは人単位での洗い出しを行ったうえで、「量」と「質」を把握しましょう。
あなたの会社の中では、どういった部署があり、年間を通じてどういった業務を行っているか細分化し明文化しましょう。
そのうえで、「量」の把握です。それぞれの業務にどの程度の時間をかけているのでしょうか、残業が発生したり、人手が足りなかったりする業務は何でしょうか。人手が余ってしまっている業務や時期は無いでしょうか。
もう一つの視点は「質」の把握です。抽出した業務について、必要な知識やスキルによって難易度を付けましょう。新入社員でもできる業務からベテランでなくてはできない業務まで様々な難易度があるはずです。
このように現状を業務単位で細かく分析することで、思いもよらぬ課題への気付き、現在不足する人材や過剰な人材、現場で求められている業務スキルを明確にすることができます。

ステップ2:トップダウンでの課題とあるべき像の策定

トップダウンアプローチでは、同業他社との比較と将来必要な業務やスキルについて検討します。
同業他社と比較をした際、皆さんの会社の強みはどこにあるでしょうか。3C分析やPEST分析、SWOT分析、コア・コンピタンス分析などで成功要因を分析してみましょう。また、分析を行う中では将来的な機会や脅威も見えてきます。
今ある強みを維持して、将来的にも同じ強みで勝負をするのでしょうか。それとも、将来的な脅威を乗り越え、機会をつかむために、異なる強みを強化していくのでしょうか。その結果、5年後、10年後にどういった強みでどういった事業に取り組んでいるでしょうか。
自社の強みから、将来的な自社のあるべき姿、どういった事業領域で何を強みとして勝負するかを定義しましょう。そのうえで、ボトムアップアプローチで行ったように、未来の会社で必要となる業務の内容を明文化します。未来の会社に必要な業務の「量」と「質」を検討、将来的に必要な要員やスキルを明らかにします。このとき、将来的な自社の強みが明確になっていれば、強みを形作る競争力の源泉となる業務が何かも定義されます。

ステップ3:トップダウンとボトムアップの調整

現状の業務と将来の業務について「質」と「量」を比較したとき、そこにはどんな違いがあったでしょうか。多くの場合、必要な要員やスキルに違いがあったはずです。人材の「教育」「採用」「配置転換」「整理」や「アウトソーシングの活用」によって、現状と将来像とのギャップを埋めましょう。
この時、将来的な強みをどこに求めるかを忘れてはいけません。競争力の源泉となる業務が何かを見極め、その強化に重点を置いて、人材配置を検討します。一般に、競争力の源泉となる業務には業務の高い「質」が求められます。競争力を高めるためには「教育」によって今いるスタッフのスキルを引き上げるか、ハイスキルなスタッフを「採用」することが必要です。
また、競争力の源泉とならない業務といっても、会社にとって不要な業務ではありません。会社のコア業務が滞らないよう注意しつつ業務の効率化をすすめ、必要最小限の要員で業務が回るようにしましょう。このとき、アウトソーシングの活用も効果的です。

まとめ

人材の最適配置を検討するうえでは、現在の余剰人材や不足人材を調整する短期的な改善だけでは不十分です。自社の将来を見据えて、コア業務を定義し、コア業務を強化するように長期的な視点で取り組むことが必要です。

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