マネジメント2016年8月28日

新しくできた女性活躍推進法とは

JZ089

第二次安倍政権が推進する「女性が輝く社会づくり」へ向けた政府の取り組みの一つに、「女性活躍推進法」の制定というものがあります。
「女性活躍推進法」とは、正式には「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」。働く女性を支援しよう、という法律です。

この法律に対し賛否両論はありますが、どういった内容の法律で、現状の女性が働く環境とは一体どうなっているのでしょうか?

現在の女性の労働環境と現状

「働く女性」の数は増加していますが、日本では「男女の賃金格差」がここ30年間ほど、あまり変わっていません。

30年近く前は男性の所得に対して女性の所得は6割程度だったの対し、やっと7割近くまで来たという状態です。欧米の平均は8割から9割なので先進国としても男女の賃金格差が激しく、OECD加盟国34か国中33位、WFF「国際男女格差レポート」では145か国中101位という現状なのです。

30年間の間に「男女雇用機会均等法」などの法律法規を決めてきましたが、現状ではその恩恵をあまり感じられない結果となっています。
特に、「働くスタイル」に問題があるとされています。
介護など福祉関連の職場は賃金が低い傾向にあり、女性は男性に比べ非正規雇用で働く比率が高いというのが現実です。

また、管理職への登用割合も数%から十数%台となっており、現状のままでは男女の賃金格差が縮まりにくいといえるでしょう。

女性活躍推進法の内容

女性活躍推進法では、301人以上雇用している企業に「女性採用比率」や「女性管理職比率」、「男女別勤労年数」などを把握し、女性だけが解雇されたり男性ばかり雇用されたりする状況は避けるという義務が課されています。
また、こういった男女の就業比率をオープンにすることも求められています。ただ、違反しても罰則はありません。

日本全国で、女性活躍推進法のセミナーが開設されています。また、個別にアドバイザーが派遣されたり、電話相談なども受け付け中と、女性が活躍する機会やきっかけの場が増えてきています。詳しくは、厚生労働省の「中小企業のための女性活躍推進事業(http://l-boshi.com/)」でも知ることができます。

政府は2020年までに「女性の管理職を30%台へ押し上げる」ということを目標にしていますが、数値は上昇傾向ではあるものの、現状のままでは厳しい状況だといえます。
そもそも全体の従業員の中で、女性の割合が3割もいない企業も多く存在しているのです。

企業が行うべきこととは?

従業員301人以上の大企業には、女性の雇用推進に関する行動計画書の策定と届け出が義務になっていますが、301人以下の中小企業にも努力義務が課せられています。

行動計画書には「計画期間」、「一つ以上の数値目標」、「取り組み内容」、「取り組みの実施期間」を盛り込まなければなりません。平成28年の厚生労働省発表内容によると、義務のある大企業の「行動計画策定届出率」は85.0%と高水準の値です。

この計画が評価されれば、認定マークの「えるぼし」を獲得することができます。
3段階に分かれている認定マークの「えるぼし」を獲得すれば、「公共調達における加点評価」や「日本政策金融公庫による低利融資」といった優遇措置が受けられることになり、企業側にとってもメリットが多いのです。

公共事業の受注を受けたい企業、低金利で融資を受けたい企業は、女性の登用を積極的に行い、「えるぼし」を獲得すると有利になるでしょう。
また、「えるぼし」は企業の広報や名刺、求人票などに使用することができるので、企業のイメージアップや女性求人の宣伝などにも有効的に使えます。

まとめ

なお、女性雇用の最大の壁になっているのは「妊娠・出産」です。育児休業などの施策が浸透してきたものの、出産後に退職したり非正規で働くこととなったりすることになると、収入がガクンと落ち込みます。

政府は女性労働者に対しても企業側に対しても、出産後の女性の復職を「カムバック支援」などという形で助成しています。
「2020年に女性の管理職30%」という目標は、官民一体となって進められることが必須となっています。

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