採用・求人2016年7月19日

意外と細かい!正社員と契約社員の違い

JQ157

同じ職場で似たような業務を行い同じ雇用主から給与を得ている「正社員」と「契約社員」ですが、定義があやふやな部分も多いものの、様々な違いがあります。  
もっとも大きな違いは「雇用期間」。
特に雇用期間を定めることなく雇用されたのが正社員で、明確な雇用期間を設定された上で雇用されたのが契約社員です。
他にはどんな違いがあるのか、共通点があるのかをご紹介します。

正社員と派遣社員の規定の違い

正社員と契約社員では待遇が大きく異なっています。
正社員はその職場での仕事内容や態度から年に一回、昇給のチャンスがありますが、契約社員はほぼ昇給や昇進の審査が行われないのが一般的。契約が切れ、次の契約を結ぶ際に検討されるケースはあります。
社会保障に関しても、正社員は一律に加入されるのですが、契約社員の場合は「契約期間が2カ月以上」「勤務時間が正社員の3分の4以上」「1カ月に正社員の3分の4以上の勤務日数」という労働基準法で定められた社会保障加入条件を満たすと加入義務が発生します。

本来は専門職であり優れたスキルをもつエンジニアやデザイナーといった業種が契約社員として勤務していましたが、近年では職種の幅が広がり一般的な労働者の中でも契約社員として勤務しているケースが多く存在します。特に、外資系企業に多く、役職含め雇用している労働者のほぼ全員が契約社員、という外資系企業も。

正社員と契約社員では、雇用契約からまったく違う契約内容です。
原則的に契約社員とは「雇用期間」を必ず決めた上で契約を結びましょう。
将来的な保障が無く、仕事の掛け持ちも自由な契約社員という立場上、雇用側の都合で雇用期間を長くされたり短くされたりすることは契約社員側に不利益な場合も多いのです。
ただ、一つのプロジェクトを進めていく上で専門的なスキルを持った契約社員を雇用しスケジュールを組んだものの、進行が思ったように行かず契約期間内で終わらない、といったケースもあります。そんな時のために「期間内でプロジェクトが終了しない場合は3ヶ月の延長を行う」などといった特約を別に契約している所も。

正社員と契約社員の共通点

様々な違いがある正社員と契約社員ですが、「労働者」として共通している点も多く存在します。

最低賃金法に基づいて定められ、労働の対価として支払われる給与の最低ライン「最低時給」ですが、当然雇用内容で差を付けてはいけません。
最低時給は毎年更新され、職種や地域によって違いがあります。時給で発表されるため、支払いの形態が日給や月給の場合は時給から計算して支払いましょう。

「有給休暇」は正社員、契約社員問わず、半年以上雇用しているすべての労働者が取得可能です。
勤務時間・日数によって取得できる有給休暇の日数が決定されるので「契約社員だから短くていい」なんてことは当然ありません。有給休暇に関しても事前に説明しておくと後々のトラブルを避けられるでしょう。

「契約社員」という言葉は法律にはありません。
全労働者は雇用形態の違いを問わず「労働基本法」などの法律で保護されているため、雇用形態が違う、という理由で労働者の権利を阻害すると処罰されます。

正社員と契約社員の現状

2010年に総務省が行った「労働力調査」では、嘱託職員などの契約社員は約330万人となっており上昇傾向です。
契約社員が増加傾向にあるもっとも大きな理由は「経費の削減」になるから。
契約社員は正社員と違って教育にかける時間も費用も必要ありませんし、福利厚生費用や退職金も不必要としている企業も多く存在します。
また、業務内容の如何に関わらず常時雇用しておかなければならないというワケではなく、必要な時に必要な人数だけ雇用するため「雇用の調節便」としても有益です。

しかし、近年ではこういった契約社員を企業の都合で安価に雇用することが社会問題化しているのも現実です。
2013年の法改正により雇用期間が5年以上の契約社員は、契約社員側が希望すれば契約期間の無い「無期労働契約」に変更できる制度が生まれるなどの対策が行われています。

まとめ

ライフスタイルや職場環境の多様化から、雇用形態も多様化しています。
近年では労働問題を取り扱った弁護士事務所も多く存在しているため、どんな雇用形態であれ雇用者側は労働者の権利と労働法遵守に気を配らなければなりません。
正社員と契約社員のニーズの違いと労働法をしっかりと把握し、円満な職場環境に配慮しましょう。

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