採用・求人2016年8月23日

正社員の副業がばれるときとその対応

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皆さんの会社では従業員の副業を認めていますでしょうか。
従業員の中には、「もしかして副業がばれるのではないか…」と、こっそりと勤務時間外に副業をしている可能性もあります。
今回は正社員の副業の状況と把握方法、副業する社員への対応についてご紹介します。

増えつつある正社員の副業

年功序列や終身雇用、企業年金制度など、かつての日本企業では社員の生活を最初から最後まで面倒を見ることが当たり前でした。その代わりに副業を禁止し、会社への忠誠を求めていたのですが、終身雇用制度や年功序列制度は崩壊しつつあります。

また、景気動向も不安定で、製造業で減産のために一律で賃金カットを行う場合があるなど、正社員であっても明日の生活の保障が無くなりつつあります。
こういった中、生活を守るために正社員の側としても会社に頼らずに生活の糧を他からも得ようという動きが出てきています。
企業の側でも、賃金の一律カットを補てんするため、日産自動車のように正社員の副業を容認する大手企業も出てきました。

また、インターネットの発展により、働く側が副業を行いやすい環境も整ってきています。
インターネット上でアフィリエイトやオークションを行ったり、ネット上で株取引やFX取引を行っている社員もいるでしょう。また、クラウドソーシングサイトでスキルを活かした副業を探すことも容易になっています。

このような様々な環境的な要因から、正社員の副業は増えつつあると言えます。

正社員の副業がばれるとき

副業を行う正社員が増えているとしても、経営者の立場としては本業への悪影響が無いよう、副業の状況を把握したいところです。では、正社員の副業はどのように把握できるでしょうか。

最も確度の高い方法は、住民税の特別徴収額をチェックすることです。自治体によって多少の差はありますが、給与水準が同じであれば住民税額はほぼ同じです。しかし、副業である程度の収入があり、年間所得額が多くなっていると住民税額が変わってきます。そのため、同程度の給与水準の社員と比較をして特別徴収額が高いようであれば、副業を行っている可能性が高いことがわかります。ただし、社員に知識がある場合、副業収入の確定申告時に副業分のみを普通徴収に切り替えることができます。この場合、特別徴収額は給与所得のみで計算されるため、住民税の特別徴収額から副業を把握することはできません。ですので、副業がばれるということをうまく隠している従業員もいるでしょう。

その他には、勤務態度の変化や、従業員同士のうわさ話から副業を把握できることもありますが、いずれの方法でも社員の副業を確実に把握する方法は無いのが実情です。

正社員の副業を制限するには

では、正社員の副業を制限することはできるのでしょうか。また、副業がばれた社員に対してどのような対応をとれるのでしょうか。

実は民間企業に置いては副業を禁止することは難しいのです。就業規則で副業を禁止している会社も多いと思いますが、法律で民間企業の副業が禁止されていないために法的な拘束力はありません。公務員については副業は明確に禁止されていますが、民間企業においては、副業は禁止されていないのです。また、指揮命令下にある勤務時間以外は何をしても自由だとされています。

実際、就業規則に副業の禁止と懲戒規定があったために解雇したケースで、裁判所により、解雇権の乱用であり解雇は無効だとされた判決が出ています。
社員が競合企業で副業していた場合など、会社が何らかの損害を受けたケースであれば正当な解雇として認められますが、副業禁止規定だけでは制限することは難しいのです。

まとめ

正社員の副業は増えつつありますが、民間企業においては副業を把握することも、副業を禁止することも難しい状況です。
社員の副業により会社に悪影響が無いようにするためには、賃金や仕事のやりがいを見直したり、本業に影響のない範囲での副業を許可制にするなど、時代に即した制度の見直しが必要といえるでしょう。

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